食品安全情報blog過去記事

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カナダ政府は食品中のメラミンに関する報告に対応

The Government of Canada responds to reports of melamine in food products
2008-10-03
http://www.hc-sc.gc.ca/fn-an/securit/chem-chim/melamine-eng.php
最近各国から中国産乳製品を含む食品のメラミン汚染の可能性について報告されている。カナダではメラミンによる病気は報告されておらず、メラミン汚染乳児用ミルクも見つかっていない。
ヘルスカナダは乳及び乳由来成分を含む食品中のメラミンについてリスク評価を行った。
ヘルスカナダはメラミンの健康影響に関する科学的情報を精査し、毒性学的参照値として0.35 mg/kg体重を設定した。リスク評価については間もなく発表されるだろう。
食品中の暫定基準値としては乳児用ミルクや乳児の食事代用品については最大1 ppm、その他の乳成分を含む食品については2.5 ppmを設定した。これらの値はメラミンとシアヌル酸の合計濃度に適用される。


メラミンのQ & A
Questions and Answers Melamine
2008-10-03
http://www.hc-sc.gc.ca/fn-an/securit/chem-chim/qa-melamine-qr-eng.php
Q 10:何故カナダは乳児用ミルクに基準値を設定したのにFDAは設定しなかったのか?
ヘルスカナダもFDAも乳児用ミルクにメラミン汚染があることは許容できないと考えている。
ヘルスカナダもFDAもメラミンの暫定基準設定には同じアプローチを採用している。
カナダやEUやオーストラリア/ニュージーランドや香港は、同じ評価に基づいて乳児用ミルクについて1.0-2.5ppmの基準を設定した。FDAはメラミンの基準値は設定できないとしたがFDAの引用した分析法は検出限界が1 ppmの桁である。従って実際には規制上は違いはない。
(相変わらずカナダは基準値を低くするのが好き)