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カナダ政府はビスフェノールA規制により家族を守る

Government of Canada Protects Families With Bisphenol A Regulations
October 17, 2008
http://www.hc-sc.gc.ca/ahc-asc/media/nr-cp/_2008/2008_167-eng.php
カナダ政府は本日、ビスフェノールAを含むポリカーボネート哺乳瓶の輸入や販売や宣伝を禁止する規制案を直ちに前進させると発表した。さらに政府は環境中に放出されるビスフェノールAの量も制限するために対応する。
「2007年に、我々は化学物質管理計画の下、ビスフェノールAをどのように管理しているか企業に照会した。本日の発表は、カナダ政府が世界で初めて規制を行うための一里塚である」とTony Clement保健大臣は述べた。
John Baird環境大臣は、「多くのカナダ人、特に私の選挙区のオタワ西部-Nepeanの小さな子どもや赤ちゃんの母親たちは私に哺乳瓶のビスフェノールAが心配だと言ってきた。本日の哺乳瓶のBPA禁止確認は我が政府がカナダ人の健康と環境を守るために対応するという正しいことをしていることを証明している」と述べた。
評価では、一般人は心配する必要はないと述べている。主な標的は新生児と18ヶ月未満の乳児であるが、全ての年齢層のカナダ人の健康リスクも考慮されている。
新生児や乳児の主な暴露源は高温になったポリカーボネート哺乳瓶と缶入り液体乳児用ミルクである。科学者は新生児や乳児のビスフェノールA暴露量は影響が出る量より少ないと結論している。しかしながら一部の研究で示唆された低用量影響による不確実性のため、カナダ政府は乳幼児保護増強のための対応を行っている。
環境カナダの科学者はビスフェノールAが排水や洗浄液から環境に放出され、酸素がないと分解は遅いことを見いだした。カナダで幅広く使用されていることと分解が遅いということから時間とともに水系に蓄積して魚などに影響する可能性がある。
政府は今後3年間ビスフェノールA研究に追加で170万ドルを出資する。この研究により知識のギャップを埋めるのに役立つであろう。
最終スクリーニング評価報告書とリスク管理案は2008年10月18日に官報で告知され、リスク管理案については60日間の意見募集を行う。規制の発効は2009年と予想される。
(そんな露骨に選挙対策だって言わなくても・・・)