食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

大規模国際研究が肺がんになりやすい遺伝子を同定

Large international study identifies genetic susceptibility to lung cancer
04/11/2008
http://www.iarc.fr/en/Media-Centre/IARC-Press-Releases/Communiques-recents/Large-international-study-identifies-genetic-susceptibility-to-lung-cancer
Nature Geneticsに11月2日に発表された論文において、肺がんの遺伝的基礎に大きな成功を収めた。18ヶ国の15000人の人々(肺がん患者6000人、がんでない人9000人)のDNA変異を調べた結果、第5染色体上のTERT と CRR9を新たな肺がん遺伝子候補として同定した。テロメラーゼの一部をコードするTERTが特に可能性が高い。
二つの別々のリスクのある変異体が見つかっており、それらは生涯の発がんリスクを最大60%増加させる。喫煙者でも非喫煙者でもリスクがある。しかし喫煙によりリスクの変化が小さくなる。従って禁煙と決して煙草を吸い始めないことが遺伝子に関わらず肺がんを避ける最良の方法である。
Lung cancer susceptibility locus at 5p15.33 Nature Genetics
Published online: 2 November 2008 | doi:10.1038/ng.254
http://www.nature.com/ng/journal/vaop/ncurrent/full/ng.254.html