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ビタミンEとCサプリメントは男性の心血管系疾患予防に効果はない

Vitamins E and C supplements not effective for prevention of cardiovascular disease in men
9-Nov-2008
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2008-11/jaaj-vea110608.php
JAMAの11月12日号に発表された研究によれば、男性医師の大規模長期試験においてビタミンEやCサプリメントはどちらも主要心血管系イベントリスクを削減しない。この論文は11月9日に米国心臓学会会合での発表と同時にオンライン発表された。
米国のほとんどの成人は前年にビタミンサプリメントを摂ったことがある。基礎研究ではビタミンEやCやその他の抗酸化物はフリーラジカルを捕まえたり活性酸素を不活性化したりすることにより心血管系疾患を抑制することが示唆されている。さらに一部の観察研究ではビタミンEの心血管系疾患予防への役割について支持されていた。
この研究、医師健康研究IIでは14,641人の男性医師を対象にビタミンEとCサプリメントの影響を評価した。1997年に心血管系疾患リスクの低い50才以上の男性医師に400 IUのビタミンEを1日おきに又はプラセボ、500 mgのビタミンC毎日又はプラセボに無作為に割りつけた。平均8年のフォローアップで、主要心血管系イベントは1245件で心血管系が原因での死亡は509、総死亡数は1661であった。プラセボと比較してビタミンEもCも主要心血管系イベント予防効果はなかった。総死亡にも有意な影響はなかったがビタミンEは出血性脳梗塞リスク増加と関連していた。
Vitamins E and C in the Prevention of Cardiovascular Disease in Men JAMA. 2008;300[18]:2123-2133.
http://jama.ama-assn.org/cgi/content/full/2008.600