食品安全情報blog過去記事

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ボンサイ効果:傷ついた植物はジャスモン酸類を作り細胞分裂を抑制して生長を阻害する

The bonsai effect: Wounded plants make jasmonates, inhibiting cell division, stunting growth
11-Nov-2008
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2008-11/plos-tbe111108.php
植物は望ましくない環境におかれるとストレスのない場合より小さくなることが知られている。米国では非生物ストレスによる農作物の収量減は平均22%と推定される。この見事な例が盆栽で、繰り返し傷つけることで本来の大きさのわずか5%に縮小される。この傷による縮小化メカニズムの一端を解明した。
PLoS ONEに11月11日発表された論文によれば、モデル植物のシロイヌナズナに傷をつけると成長点での細胞分裂が抑制され新しい葉は通常の半分の大きさになる。この細胞分裂抑制は傷ホルモンであるジャスモン酸により信号伝達される。ジャスモン酸が合成できない突然変異シロイヌナズナは通常の植物より大きいだけでなく傷ストレスで成長を抑制されない。
Wound-Induced Endogenous Jasmonates Stunt Plant Growth by Inhibiting Mitosis
http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0003699
(ボンサイエフェクトって普通に言うんだろうか?傷つけるといじけるって子育ての教訓みたい)