食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

リベリアのアーミーワーム異常発生対策は時間との競争

Race against time in Liberian Armyworms plague
29 January 2009, Rome
http://www.fao.org/news/story/en/item/9919/icode/
FAOの率いる国際専門家チームは、リベリアで国の緊急事態を引き起こし西アフリカに拡散する可能性のあるどん欲なアーミーワーム芋虫の大量発生対策に時間に追われている。

Caterpillar plague wreaks havoc in Liberia
22 January 2009, Rome
http://www.fao.org/news/story/en/item/9832/icode/

  • Natureニュースから

アフリカンアーミーワームを食い止める
Halting the African armyworm
http://www.nature.com/news/2009/090130/full/news.2009.72.html
作物を食べる芋虫の大量発生がリベリアを襲い、第二波は数週間で西アフリカ一帯に広がるだろうとFAOが警告している。リベリア共和国の大統領Johnson-Sirleafは緊急事態宣言を発し国際的援助を要請している。
アフリカンアーミーワームは蛾アフリカシロナヨトウの幼虫で10-12月の雨期にケニアタンザニアの草や作物に卵を産む。幼生は2-5センチで集団で進軍してあらゆる作物を食べる。蛾になると1000キロを飛行し10日の間に1000個の卵を産む。これまでアーミーワームの被害は過去55年間に48回報告されている。
この虫は見つけたらすぐ農薬を散布して駆除できる。タンザニアには蛾の発生をモニタリングするためのフェロモントラップのネットワークがある。また農薬の備蓄も行っている。
しかしリベリアではこの脅威に速やかに対抗できなかった。最初は農家がこの虫に使える農薬を入手できなかった。現在はガーナから輸入した農薬を政府のチームが散布している。残念ながら蛹は地下に潜ってしまっているため農薬は効かない。従ってリベリアは第二波に備える必要がある。