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電磁波の健康影響:欧州委員会の科学委員会は意見を採択

Health effects of electromagnetic fields: Commission's Scientific Committee adopts opinion
03 February 2009
http://ec.europa.eu/health/ph_risk/committees/04_scenihr/midday_en.htm
本日欧州員会の新興健康リスクに関する科学委員会(SCENIHR)が電磁波の健康影響に関する意見を発表した。急速な技術の発展と新しい研究の知見から、 2007年3月21の意見の更新を諮問されていた。新しい意見ではさらに200以上の科学論文を評価したが結論はあまり変わらなかった。現在の根拠からは無線通信技術に用いられている無線周波電磁界は全体としてヒトのがんを増加させない。しかしながら10年を遙かに超えるような長期携帯電話の頻繁な使用ががんリスクを増加させるかどうかや子どもへの影響についてはさらなる研究が必要である。欧州委員会は第7次研究枠組み計画から携帯電話と子どもの脳腫瘍リスクの関連についての研究に出資している。金属探知機や店の盗難防止用装置などに使用されている中間周波数電磁界の健康影響データは未だ欠けている。これらの製品の暴露が増加しているため研究が必要である。更新された意見では2007年の超低周波数電磁界(高圧電線)が子どもの白血病に寄与する可能性があるという意見を確認した。さらにアルツハイマー病との関連を示唆する疫学研究が2つある。この分野の一般の懸念の大きさと問題の重大さと明確な科学的根拠の無さから、欧州委員会は2月11−12日に電磁波と健康に関するワークショップを開催する。
意見本文
Health Effects of Exposure to EMF
http://ec.europa.eu/health/ph_risk/committees/04_scenihr/docs/scenihr_o_022.pdf