食品安全情報blog過去記事

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食品としての「アルファルファ蛋白質濃縮物」の安全性

Opinion on the safety of ‘Alfalfa protein concentrate’ as food [1]
3 April 2009
http://www.efsa.europa.eu/EFSA/efsa_locale-1178620753812_1211902431684.htm
アルファルファ蛋白質濃縮物(APC)」は45-60%蛋白質とミネラルやビタミンの複合物である。現在動物飼料として販売されているがサプリメントとして10g/日での使用が申請された。
主な懸念はクメステロール、L-カナバリン、ベータカロテン及びアレルギー誘発性である。
アルファルファ葉抽出物には雌の生殖周期に影響する植物エストロゲンが含まれ、APCの総イソフラボン含量は255 mg/kgで大豆製品と同等である。APC 10gを摂ると2.6mgのイソフラボンを摂ることになり、これはフランスの成人集団における大豆製品からの平均イソフラボン摂取量の17%に相当する。またAPCにはクメステロールが78 mg/kg含まれる。32kg以上の子どもや成人はAPC 10gを摂ることによりAFSSAの設定したイソフラボンの安全摂取量1 mg/kg体重/日を超えることはない。
L-カナバリンはほとんどのマメ科スプラウトに含まれSLE活性化に関与することが疑われている。しかしながらAPCのL-カナバリン含量は4.3 mg/kgと他の食品(レンズ豆粉末で2800mg/kg、玉ネギ10000mg/kg)より遙かに少ない。
10g/日でのAPCの使用は安全上の懸念はない。