食品安全情報blog過去記事

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精製植物油中のグリシドール脂肪酸エステル含量の推定

14.04.2009
http://www.bfr.bund.de/cm/208/erste_einschaetzung_zur_bewertung_der_in_raffinierten_pflanzlichen_fetten_nachgewiesenen_gehalte_von_glycidol_fettsaeureestern.pdf
精製植物油からCVUAがグリシドール脂肪酸エステルを検出した。現時点で利用可能な方法では正確な定量はできない。グリシドール脂肪酸エステルからグリシドールがどれだけ遊離するかは不明である。グリシドールはヒト発がん性の可能性がある物質に分類される。
精製植物油が乳児用ミルクに使用されることやグリシドールに有害な可能性があることからBfRはCVUAの発見を重く受け止め、健康リスクがあるかどうか評価した。
グリシドール脂肪酸エステルからグリシドールが完全に遊離する、乳児がミルクのみを飲む、脂肪1kgあたり1mgのグリシドールを含むという最悪シナリオでは健康への影響が否定できない量の摂取になりうる。乳児にはミルク以外の代替食品はないので製造業者にはできるだけグリシドール脂肪酸エステル含量を減らす努力が必要である。そのためにはグリシドール脂肪酸エステル定量法が緊急に必要である。
現時点でのグリシドール脂肪酸エステルの存在は3-MCPDのリスク評価に関する声明に影響はない。