食品安全情報blog過去記事

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子どものメラミン摂取による長期合併症

EurekAlert(http://www.eurekalert.org/)より
Long-term complications of melamine consumption in children
26-Apr-2009
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2009-04/aua-lco041409.php
米国泌尿器科学会American Urological Association (AUA)の第104回年次会合で、メラミン汚染粉ミルクの摂取歴がある子どもは腎結石やそのたの尿路疾患リスクが高いことが報告された。生後すぐからメラミン汚染粉ミルクを与えられた場合、メラミン結石は主に6ヶ月から18ヶ月齢で見られるが、これらの石は非侵襲的治療により効果的に管理できる。
最初の報告ではメラミン汚染粉ミルクを飲んだ腎に石のある50人の子どもの臨床データを解析した。子どもの超音波診断により石の数や大きさ、形、位置を調べた。85%は6-18ヶ月だった。50人中42人は両腎に石があり、18人は複数の石があり、9人は石が1個だった。11人が腎不全で腎不全のない子どもより石が大きかった。21症例では石は平均8日で手術の必要なく無くなった。
2番目の報告ではメラミン汚染粉ミルクの摂取歴があり尿路に石のある50日から3才までの165人のデータを解析した。25例が軽症、122例が中程度、18症例が重症だった。石がある頻度が最も高いのは6ヶ月から12ヶ月齢である。このうち50.3%の患者は無症状、16.9%は排尿痛、14.6%は乳児疝痛、10.9%は乏尿や無尿を経験していた。石により突然尿が止まる事例が5例あった。石の直径は22(2.2?)-16mmで、63.5%は4-10mmだった。両側性の石と閉塞がなければ手術によらない治療を受け、石の排出率は43%だった。