食品安全情報blog過去記事

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COTの2009年5月19日の議題

COT agenda and papers: 19 May 2009
http://cot.food.gov.uk/cotmtgs/cotmeets/cot2009/cotmeet19may2009/cotagendapapers19may09
・2006トータルダイエットスタディーにおけるカドミウム
http://cot.food.gov.uk/pdfs/tox200914.pdf
1989年にJECFAはカドミウムのPTWIを 7 μg/kg bw (1 μg/kg bw per dayに相当)に設定したが2009年にEFSAは2.5 μg/kg bw (0.36 μg/kg bw per dayに相当)に改定した。
JECFAの結論は腎障害リスクを根拠にカドミウムの濃度が腎皮質に50 microg/g以上にならないよう設定したものである。吸収率を5%、排出量が体負荷の0.005%とみなし、50年間の総摂取量は1 μg/kg bw per dayを超えてはならないとした。JECFAはこの結果を、現行のPTWIでは一般人の一部に尿細管機能障害リスクが大きい可能性があるという幾分かの根拠があったものの2001年に再確認した。2003年にはこのPTWIで尿細管機能障害の過剰な発生は起こらないだろうと結論してこのPTWIを維持した。2006年には総摂取量の異なる最大量の影響について評価したがその影響は極めて小さいと結論した。
2006年のTDSでは食事からのカドミウム暴露量は0.011-0.013 mg/dayと推定されこの値はPTWI 7 μg/kg bw以下である。
EFSAは2009年にPTWIを2.5 μg/kg bwに改定した。尿中ベータ2ミクログロブリンが4 μg カドミウム/g クレアチニンを超える頻度が5%増加するベンチマーク用量下方信頼限界を導出し、化合物特異的補正係数3.9を用いて参照ポイントとして1μg カドミウム/g クレアチニンを導き出した。尿中カドミウム濃度がこの値になるのは50年間0.36 μg/kg bw per dayの暴露があった場合であると推定しPTWIを2.5 μg/kg bwに設定した。
改定されたPTWIでは、就学前の子どもと若い人の高摂取群で推定暴露量がPTWIの最大2倍になる。
このことについて議論する。
・ 食品中の塩化パラフィンについての声明の一次案
http://cot.food.gov.uk/pdfs/tox200915.pdf
・PFOSとPFOAの健康に基づくガイドライン値導出の比較
http://cot.food.gov.uk/pdfs/tox200916.pdf
・食品中ポリ塩化ナフタレンについての二次案
http://cot.food.gov.uk/pdfs/tox200917.pdf