食品安全情報blog過去記事

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Natureニュースから

How thalidomide makes its mark
11 May 2009
doi:10.1038/news.2009.462
Heidi Ledford
http://www.nature.com/news/2009/090511/full/news.2009.462.html
胎児の血管伸長への影響が四肢の欠損の原因かもしれない
サリドマイドが妊婦の吐き気用の薬として販売されて50年以上が経って、研究者はとうとうこの薬がどうやって重大な出生時欠損を誘発するのかを突き止めた。
この薬の血管新生阻害作用が、妊娠初期にサリドマイドを服用した女性の子どもの四肢の発育不全の原因であることが示された。この知見は同じような悪影響のない化合物を開発するのに役立つであろう。
1961年にサリドマイドが販売禁止されるまでに10000人の子どもたちが四肢やその他の欠損を持って生まれた。その後この薬はハンセン病と多発性骨髄腫の薬としてカムバックした。米国ではサリドマイドへのアクセスは厳しく規制され、女性は毎月妊娠検査陰性の結果を提出しなければならない。しかし国によってはもっと簡単に入手でき、サリドマイドに特徴的な欠損が再来している。
サリドマイドは研究が難しい薬物で、肝臓で代謝活性化されて100以上の異なる化合物になる。さらにラットやマウスなどの実験動物では出生時欠損は誘発しない。NCIの研究者らはサリドマイドが出生時欠損を誘発するニワトリを用いてこれらの化合物の試験を行った。サリドマイドの分解産物のうち重大な肢の欠損を誘発するCPS49は新しい血管ができることを阻害する作用があった。この結果はPNASに今週オンライン発表される。
Therapontos, C. , Erskine, L. , Gardner, E. R. , Figg, W. D. & Vargesson, N.
Proc. Natl Acad. Sci. USA doi:10.1073/pnas.0901505106 (2009).

  • 南アフリカの新内閣は科学にとってどういう意味があるか?

What does South Africa's new cabinet mean for science?
11 May 2009
doi:10.1038/news.2009.467
Linda Nordling
http://www.nature.com/news/2009/090511/full/news.2009.467.html
この国の科学・健康・教育大臣は全て変わる
多くの国の研究者は、昨年HIV否定論との決別を発表した先の保健大臣Barbara Hoganと科学大臣Mosibudi Mangenaの残留を望んでいたが、全て変わった。