食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

ホロコーストの生き残りは全てのがんリスクが高い

Holocaust survivors at higher risk for all cancers
26-Oct-2009
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2009-10/jotn-hsa102109.php
JNCIに10月26日オンライン発表された研究によれば、ホロコーストを経験したユダヤ第二次世界大戦の生き残りにがん発症リスクが高い。
これまでの研究では飢餓や精神的ストレスなどとがんの発症リスクの関連については明確な結論は出ていない。イスラエルのLital Keinan-Boker博士らは30万人以上のヨーロッパで生まれたユダヤ人で第二次世界大戦前にイスラエルに移住した集団(非暴露群)と戦後に移住した集団(ホロコースト暴露群と想定)を比較した。
暴露群は非暴露群に比べて全てのがんの合計リスクが統計学的に有意に増加していた。特に強い関連があったのは乳がんと大腸がんであった。また若い時に暴露された方がリスク増加と関連するようであった。
エディトリアルでStephen D. Hursting博士らは、これまでの報告をまとめると、動物実験やヒトでの研究でカロリー削減によりがんリスクが低下することが示唆されているものの、カロリー削減によるがんリスク低下作用は非常に大きなストレスにより消失又は凌駕される可能性があると考察している。
(日本人はどうなんだろう。比較できる、戦中戦後に大したストレス無く充分食べていた日本人集団っているのかな?)