食品安全情報blog過去記事

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専門家がデトックスダイエットの危険性について警告

Science Media Center
Experts warn of the dangers of detox diets
January 4th, 2010.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2010/01/04/experts-warn-of-the-dangers-of-detox-diets/
贅沢にふけった祭日シーズンが終わり、多くの人たちが余分な体重を落とそうと「デトックスダイエット」をしようと考えるだろう。
でもそれにメリットはあるのだろうか?そのような食事制限に危険はないのだろうか?
デトックスダイエットは消化不良や気分の変化や体重増加や病気になりやすさの原因となる毒素を排出する必要があると主張されるダイエット方法で、絶食や極端なカロリー制限、ある種の食品を避ける、あるいは複雑なサプリメントなどの処方に従うというようなものがある。
我々は健康の専門家や栄養士などにクリスマス後のデトックスについて意見を求め、2010年の健康のための最良の方法について助言を求めた。
オークランド工科大学の栄養学教授Dr Elaine Rush
肝臓が有害物質を解毒するための精巧な器官であり、肝臓が最もよく働くのは健康的な体重で適度な運動を行い多様な食品からなる健康的な食生活を行っている時である。特別な「デトックスダイエット」など存在しない。
オタゴ大学登録栄養士Dr Jane Elmslie
デトックスダイエット」はせいぜいクリスマスの食べ過ぎによる体重増加を一時的に解決する方法でしかなく、糖尿病や摂食障害などのある人や成長期の子どもや妊娠女性や高齢者などには有害である。長期間行うことは誰にとっても安全でない。私の助言は、お酒は飲み過ぎずバランスよく食べ運動すること。
ニュージーランド栄養財団の登録栄養士Sarah Hanrahan
痩身用の特効薬があるという考えは素敵だけれど、クラッシュダイエットは長期的にはより悪くなるというのが悲しい事実である。1-2日以上の厳しい制限は健康に重大な問題を誘発しうる。デトックスダイエットをすると簡単にヨーヨーダイエット(急激な体重の増減を繰り返すダイエット)の犠牲者になりうる。長期の痩身には少しだけ食べる量を減らし運動を増やすことからはじめるべきである。
ニュージーランド栄養士会の登録栄養士で会長のJan Milne
バランスの取れた食生活をするのは良いこと。どんな食品でも摂りすぎれば有害であることを忘れないように。
肥満手術をする患者への食生活助言を行っている登録栄養士Nikki Talacek
クリスマスの後にはデトックスダイエットが流行するがそれはしばしば下剤や健康的とされる何かと組み合わせた単なる断食である。デトックスプログラムはしばしば体内から毒素を出すと主張するが我々の身体はもともと解毒システムをもっており、デトックスは無意味である。デトックスダイエットはむしろ有害で、私は誰にも勧めない。私の経験ではデトックスダイエットをした人は期間中に減った以上にその後体重が増える。
新年の減量には健康的な食生活と運動が最良の方法である。簡単にできる小さなことからはじめて習慣化したらまた小さな変化を試みよう。
ウェリントンの登録栄養士で栄養コンサルタントKath Fouhy
デトックスダイエットに科学的根拠はない。祭日後に調子を良くしたかったら健康的な食生活を。
オークランド市民病院の栄養士Chris Cook
残念ながら食べ過ぎによる体重増加を元に戻すには食べ過ぎた分を食べないしかない。魔法の痩身法はない。