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Immunofortis®と赤ちゃんの免疫系強化に関する健康強調表示についての科学的意見

Scientific Opinion on the substantiation of a health claim related Immunofortis® and strengthening of the baby’s immune system pursuant to Article 14 of Regulation (EC) No 1924/2006
Published:
http://www.efsa.europa.eu/en/scdocs/scdoc/1430.htm
Immunofortisは短鎖ガラクト−および長鎖フルクト−オリゴ糖の9:1の混合物で、申請された強調表示は「赤ちゃんの免疫系を自然に強化する」である。対象は母乳を与えられていないまたは部分的にしか母乳を与えられていない12ヶ月未満の乳児である。主張されている効果は「アレルギー症状または感染症」リスクの削減とみなした。
ヒト試験25とヒト以外の試験5つの参考文献が提出された。
無作為化臨床試験のデータには皮膚炎などが「アレルギー性」なのかどうかについて評価していない、感染症の診断基準が明確でない、多重比較の補正がなされていないなどの多数の欠陥があ利、根拠としては弱いと判断した。他のデータも同様に欠陥があり、因果関係は確立されていないと結論した。

(根拠として提出された文献がJ Nutr 、Allergyなど、その分野の大学などではそこそこ評価されるだろう雑誌なのだけれど、要求されているレベルにはほど遠いということに注目。食物とか農芸化学とかの分野で「偉いセンセイ」が言ってることはほとんど認められないと思った方がいい。)