食品安全情報blog過去記事

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論文等

  • 英国における科学的助言の整合性崩壊

The Lancet, Volume 375, Issue 9723, Page 1319, 17 April 2010
A collapse in integrity of scientific advice in the UK
薬物の誤用に関する助言委員会Advisory Council on the Misuse of Drugs (ACMD)のトラブル続きで英国における「科学的根拠に基づいた政策」への信頼が危機に瀕している。
2009年10月に議長のDavid Nutt教授が大麻とエクスタシーに関する政府の方針に異議を申し立てて解任され、その後まもなく5人が抗議のために辞職した。2010年1月に暫定的にLes Iverson教授が議長になった。2010年3月にPolly Taylor博士が政府の政策に合意しない意見を抑制する様な内容に科学助言委員会の服務規程を改定したことに怒って辞めた。
そして現在メフェドロン規制を巡って、公衆衛生保護のための議論が行われないまま科学的根拠の乏しい禁止助言案を発表したとしてEric Carlin氏が辞任した。Carlin氏はこの件についてメディアと政治家が圧力をかけていることを自身のブログで明らかにしている。
過去12年間労働党政権は科学的根拠に基づく政策を作り上げるのに大きな努力をしてきた。しかしACMDを巡る事態は政府と科学の関係を終わらせようとしている。
関連
Pages 1333 – 1334
Kelly Morris
UK places generic ban on mephedrone drug family

  • 新しいCSIRO大豆が日本でヒット

New CSIRO soybean a hit in Japan
9 April 2010
http://www.csiro.au/news/Bunya-soybeans.html
CSIRO が古い日本の品種から交配したBunya®が豆腐を作るのに適した素早く強固にゲル化するタンパク質を作るために日本で人気を博している。
Bunyaは背が低く豆の粒が大きいため単位面積あたりの収量も多い。

Homeopathy: what does the “best” evidence tell us?
MJA 2010; 192 (8): 458-460
Edzard Ernst
http://www.mja.com.au/public/issues/192_08_190410/ern11179_fm.html
コクランライブラリーの系統的レビュー
結論:ホメオパシーにはプラセボ以上の効果はない