食品安全情報blog過去記事

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論文(http://www.eurekalert.org)より

Calcium supplements: too much of a good thing?
1-Jun-2010
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2010-06/ason-cst060110.php
Journal of the American Society Nephrology (JASN)次号に掲載されるコメントによれば、カルシウムサプリメントの摂りすぎによる有害事象例が増加している。カルシウムとビタミンDサプリメントの使用が広がるにつれて、いわゆるミルクアルカリまたはカルシウムアルカリ症候群と呼ばれる事例が増加している。
ルクアルカリ症候群は、1900年代初めに潰瘍コントロールのために大量のミルクと制酸剤を飲んだ人で見られた。そのような行為は血中カルシウム濃度を危険な濃度に増加させ、高血圧や腎不全を誘発する可能性がある。新しい潰瘍治療法が発見されてミルクアルカリ症候群は減少したが、サプリメントの使用拡大によって再び増加している。
予防法はカルシウムの摂取量を1日1.2-1.5g以下にすることである。推奨量のカルシウムを摂ることは安全で有効である。しかし摂りすぎは問題がある。

  • 中国人においてカルシウムの摂取は前立腺がんを誘発するかもしれない

Calcium consumption may cause prostate cancer in Chinese
1-Jun-2010
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2010-06/aafc-ccm052510.php
中国人男性においては、カルシウム摂取は、大豆や穀物や野菜由来の比較的低い濃度ですら、前立腺がんリスクを増加させるかもしれないという研究がCancer Researchに発表された。
北米やヨーロッパの研究で乳製品の大量摂取と前立腺がん増加の関連が示されていてカルシウムが原因ではないかと考えられていた。アジアでは豆腐や野菜が主なカルシウム摂取源である。シンガポール中国人健康研究のデータを用いて45-74才の27293人の中国人男性のデータを解析した。このうち298人が前立腺がんと診断された。カルシウムの平均摂取量が625mgの群は211mgの群より25%前立腺がんが多かった。BMIが平均の22.9より少ない男性では2倍だった。

  • テレビの食品広告はバランスの悪い食生活を促進する

TV food advertisements promote imbalanced diets
1-Jun-2010
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2010-06/ehs-tfa052410.php
Journal of the American Dietetic Associationに発表された論文。
2004年の28日間に主要ネットワークでゴールデンタイムの48時間と土曜日の朝の12時間に放送されたテレビコマーシャルに出てきた食品の栄養価を計算した。宣伝された食品だけで2000カロリーの食事を構成すると砂糖や脂肪が多く野菜や果物が少ないものになった。
Nutritional Imbalance Endorsed by Televised Food Advertisements" by Michael Mink, et al.,Journal of the American Dietetic Association, Volume 110, Issue 6 (June 2010)
(今ひとつわからない。それでテレビが悪いと?)