食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

ヒ素と我々の食べる食品 更新

Arsenic and the food we eat
24 June 2010
http://www.nzfsa.govt.nz/consumers/chemicals-nutrients-additives-and-toxins/arsenic/index.htm
ヒ素は環境中に天然に存在する。ほとんどの食品にはヒ素が含まれるが一部のものは他のものより多く含む。
ヒ素は我々の環境中に存在する
ヒ素は自然界に広く存在し食品中には無機と有機の両方の形態で含まれる。ヒ素は天然に全ての土壌と一部の水に含まれる。植物中のヒ素濃度は通常環境中の濃度、特に土壌と水の濃度により決まる。穀物では米が比較的高濃度のヒ素を含むことが知られている。
地熱活動の活発な地域やヒ素の多い岩石がある地域の地下水からは高濃度のヒ素が検出されることがある。
魚やシーフードは環境中から相当量の有機ヒ素を蓄積している可能性がある。
・食品中のヒ素による健康影響
ヒ素は一部のヒトがん、特に肺がんと関連する。最近のデータからリスクのない摂取量を引き下げる必要があることが示唆されている。しかしながらこのデータでは総ヒ素のみが報告されているため解釈が難しい。有機ヒ素と無機ヒ素の性質やリスクはかなり違うからである。ヒ素が総ヒ素として報告されているため現在発表されている多くのリスク評価は実際のリスクを過剰に見積もっている。
コーデックス委員会などが最近の知見を検討しており、ニュージーランドはこの分野の進歩を注意深く見守っている。もし消費者保護のために何らかの対応が必要であることが示されれば必要な対策を執る。
それまで、人体には食品中の毒素とつきあうメカニズムを進化させてきたことを思い出すことが重要である。世界がん研究財団が2007年に発表した報告書ではがんのリスクは肥満・運動不足・食生活・飲酒などに由来するものの方が大きいことを注記している。
ニュージーランドの食品のヒ素濃度は監視されている
5-6年ごとに120以上の食品についてニュージーランドトータルダイエットスタディの一環としてヒ素濃度も監視されている。これまでの結果からはニュージーランドの典型的な食生活でのヒ素濃度に問題はない。
以下関連リンク