食品安全情報blog過去記事

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チョコレートで妊娠時のリスクが減るという主張

Behind the headlines
Chocolate cuts pregnancy risk claim
Friday July 9 2010
http://www.nhs.uk/news/2010/July07/Pages/no-firm-evidence-chocolate-lowers-pre-eclampsia-risk.aspx
Daily Mailが「定期的にチョコレートを食べると早産のリスクが半分になる」と報道した。この報道は妊娠中の定期的チョコレート摂取が妊娠中毒や高血圧に関係するかどうかを調べた研究がもとになっていて、この研究では妊娠初期の3ヶ月または後期の3ヶ月にたくさんチョコレートを食べることと妊娠中毒の低さが、妊娠初期の3ヶ月にたくさんチョコレートを食べることと高血圧のリスク低下が関連していた。この研究はチョコレートを食べると妊娠中毒や高血圧のリスクが下がるという確実な根拠にはならない。さらなる研究が必要であろう。重要な限界のひとつはこの研究のチョコレートの量は女性の記憶に頼っているため、エラーの可能性があるということである。
チョコレートにはカフェインが含まれ、妊娠中には摂取量は適量に留めるべきである。また脂肪やカロリーも高く、妊婦にとっても一般の人に対しても、毎日食べるより時々食べるべきである。妊娠中毒リスクが高いと思われる女性は常に医師の助言に従うべきである。
(この手の調査でいつも思うのは、お菓子の種類が多い日本ではできないだろうなということ。)