食品安全情報blog過去記事

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新しい摂取量データの基本の貝の身400gという数字のさらなる詳述についての声明

Statement on further elaboration of the consumption figure of 400 g shellfish meat on the basis of new consumption data
11 August 2010
http://www.efsa.europa.eu/en/scdocs/scdoc/1706.htm
欧州委員会は2006年7月にEFSAに現行の各種マリンバイオトキシンのEU規制値のヒト健康影響に関する科学的意見を依頼した。それにこたえてCONTAMパネルは、オカダ酸、アザスピロ酸、エソトキシン、サキシトキシン、ペクテノトキシン、ドーモイ酸、パリトキシンシガトキシン、環状イミンおよびブレベトキシン類の一連の意見を発表してきた。さらに二枚貝脂溶性マリンバイオトキシン濃度に与える加工の影響と現在規制対象となっているマリンバイオトキシンについての要約意見を発表した。
最初の意見を書いていた時のEUにおける貝類の摂取量データが限られていたため、EFSAは加盟国に摂取量データの提供を求めた。5か国から提出されたデータをもとにCONTAMパネルは大量摂取による急性中毒から保護するためのリスク評価に使う最大摂取量として貝の身400gを同定した。この量は他の全てのマリンバイオトキシンについての意見でも用いられた。最近ベルギー、フランス、ポルトガル、スペインから新しいデータが提供されたため、既存の他のデータを合わせて、400gという値が適切かどうか見直した。
EFSAの包括的データベースに基づき、CONTAMパネルは1日に100g以上の貝を食べるヒトの割合は0.5-3 % (スペイン)、 9 % (アイルランド)、13 % (イタリア)、14 % (フィンランド)、18 % (ドイツ)、 19 % (英国)、 24 % (フランス) および 48 % (ベルギー)で、200 g 以上は 2 % (イタリア)、2.5 % (フランス)、 4 % (アイルランド)、 7 % (英国)、 11 % (ベルギー) および15 % (ドイツ)と推定している。最大摂取量の現実的推定としては95パーセンタイルを用いるのが適当であろうと考える。フランスの提出した改訂データからは95パーセンタイルは300gである。この値は先の400gという値を支持する。EFSAの包括的データベースでは最も多い95パーセンタイルの値は251gで信頼限界の上限は500gである。この値も先の値の改訂を支持しない。従ってCONTAMパネルは400gという最大摂取量は適切であろうと結論した。