食品安全情報blog過去記事

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Science 13 August 2010:
Vol. 329. no. 5993, pp. 738 – 739
Russia's Forest Fires Ignite Concerns About Chornobyl's Legacy
Dan Charles
この夏の異常な熱波によりロシアで森林火災が相次いでいる。先週モスクワ当局は火災がウクライナの、1986年のチェルノブイリ事故で汚染された森に広がって放射活性のある煙が上空高く舞い上がり次いで降下するという最悪のシナリオの可能性について警告した。
Scienceが聞いた時点ではそれは起こっていないが何人かの専門家はウクライナ政府が適切な対応をしない限り約26万ヘクタールのChornobyl Exclusion Zoneの森に火災が広がるだろうと言っている。汚染された森は汚染されているために管理されないまま枯れた木や枝が積み上がって放置されており燃えやすくなっている。
ひどい火災であっても放出される放射性物質は微量ではあろうが消防士には主にプルトニウム吸入の危険がある。最悪ケースのコンピュータシミュレーションでは風下の村は立ち退きなどの必要はないだろうが、集団ヒステリーを誘発し汚染が生じた作物の廃棄を余儀なくされるだろう。

Natureニュースではもう少し一般的に森林火災の影響を報道
Russia counts environmental cost of wildfires
12 August 2010
http://www.nature.com/news/2010/100812/full/news.2010.404.html
ロシアは森林管理を改善すべきだ

  • Natureのエディトリアル 基準問題

Standard issue
Nature Volume:466,Page:797:(12 August 2010)
消費者に直接販売される遺伝子検査について、FDAが新たな規制を検討している。先月GAOが市販検査の科学的妥当性の欠陥や誤解を招く説明、販売方法の胡散臭さを指摘する報告書を発表したこともあり、業界自らガイドラインを作るよう求めている。
意見欄でも議論有り。
遺伝子検査に限らず、めざましい環境変化の中で健康関連商品による消費者保護と技術革新の促進の両立は大きな課題。
GAOの報告書
消費者に直接販売される遺伝子検査
誤解を招く検査結果は、詐欺的販売法などの問題のある行為によりさらに複雑なものになっている
DIRECT-TO-CONSUMER GENETIC TESTS
Misleading Test Results Are Further Complicated by Deceptive Marketing and Other Questionable Practices
http://www.gao.gov/new.items/d10847t.pdf
GAOが覆面調査で遺伝子検査を購入して検討した結果、検査結果は誤解を招くもので実際の有用性はほぼないと結論している。

ABC
Pea Sprout Removed From Massachusetts Man’s Lung
August 11, 2010
http://blogs.abcnews.com/theworldnewser/2010/08/pea-sprout-removed-from-massachusetts-mans-lung.html
6月にCape Cod病院で肺がんの手術を受けるつもりだったRon Svedenは、医師が取り出したのが彼の肺の中で発芽した豆であることに驚いた。1ヶ月前から75才の喫煙者Ron Svedenは疲労や食欲不振、咳に悩まされて入院した。豆を食べたときに気道に入ったものが肺で芽を出したのだろう。

  • Synutraは乳児用ミルクに関する主張の報道について更新

Synutra Provides Update on Infant Formula Allegations Media Coverage
August 12, 2010
http://www.synutra.com/releasedetail.cfm?ReleaseID=498752
Fonterraのプレスリリースや中国衛生部の記者会見を伝える報道をリンク。
中国の獣医研究所の研究者が乳牛用の餌に合成ホルモンを入れたら乳量が減ってしまうので入れるとは思えないとコメントしていることなどを紹介。