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健康に関する行動と意見の調査
A Study of Health Practices and Opinions
http://www.chsourcebook.com/articles/health_practices_and_opinions.pdf
1972年にFDAの要請で行われた調査の報告書が全文がConsumer Health Sourcebookウェブサイトに掲載された。
人々の3/4はビタミンを過剰に摂ることがよいと信じていて、1/5はがんや関節炎などのような病気ですら少なくとも一部はビタミン不足によると考えている。ビタミン等のサプリメントを使用している人達は約62%で、この集団は一般人より自分の判断に自信を持っていて医師などの助言や矛盾する事実に耳を傾けない傾向があり、問題のある宣伝文句に影響されやすい。さらに製品への期待度が高いほど満足度が高い。
オーガニックやナチュラルなどの健康食品の利用者はほぼ全てが医師に相談することなく利用していてほとんどがこれらによる健康影響を期待している。サプリメント利用者と違ってこれらの食品の利用者は一般的食品にネガティブな意見を持っていてほとんどの健康問題は食事によると考え医薬品の効果には疑いを持っている。一般集団より健康についての心配は多いが同時に自分は健康だと主張する。医師より自分の意見が正しいと思っている。
など
まとめとして、健康を系統的に考えられる人が少ない。怪しげな健康法に関わる人達の動機は特定の間違った信仰によるというより「経験至上主義」のようなものによる。多くの人は病気が治ることと症状が改善することの区別がつかず、区別が存在することに気がついてない。症状が少しでも軽くなると治ったと思う。多くの人が食べ物の健康影響を過剰に強調している。また多くの人が「健康」を普通の状態ではなくそれを超えて素晴らしい状態だと考えている。
(40年も前だけれどあまり変わらないかも。ビタミン万能神話はさすがに薄れてきたと信じたいが・・。)