食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

生鮮食品に残留物質があるのは驚くべきことではない

No surprises in fresh produce residues
26 October 2010
http://www.nzfsa.govt.nz/publications/media-releases/2010/2010-10-26-frsp-season-two-results.htm
今年の食品中残留物質サーベイランス計画(FRSP)の全ての結果を手にして、健康や食品安全上の懸念は見つからなかった。
この計画は国産及び輸入作物のうち農薬のMRLを超過しやすいものを標的にしたものである。MRLは生産者が優良農業規範(GAP)に従っているかどうかを確認するのに使われるものであるが、安全レベルという意味ではない。
今年はバナナ、チンゲンサイブロッコリー、キュウリ、ブドウ、ネクタリン、オレンジ、小麦を対象にした。
バナナ、ブロッコリー、ブドウ、ネクタリン、小麦については違反はなかった。チンゲンサイについては23検体中11でMRL違反と再び多くなった。これは生産者がチンゲンサイの分類について混乱しているためで、多くの生産者がチンゲンサイを「アブラナ科の植物」とみなして農薬を使っていた。残留農薬モニタリング上の分類ではチンゲンサイは葉物野菜である。これは農薬の吸収や残留の仕方の類似性から分類されている。
MRL超過は安全性が損なわれたわけではないということを理解することが重要である。
他に国産キュウリのメタラキシルとメタミドホス、輸入オレンジのペンジメタリンがMRL超過だった。輸出国には通知した。
結果を解析した結果、我々は生産者にノウハウや正しい分類を伝える。
またキュウリからエンドスルファンが検出されている。エンドスルファンは環境影響の問題で禁止されたもので健康リスクとはならず極微量けんしゅつされただけであるが、環境リスク管理局と共同でなぜ検出されたのかの理由を調査する。
調査結果の詳細は以下より
Food Residues Surveillance Programme
http://www.nzfsa.govt.nz/science/research-projects/food-residues-surveillance-programme/