食品安全情報blog過去記事

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くすりと妊娠と息子の繁殖力

Behind the headlines
Pills, pregnancy and sons' fertility
Tuesday November 9 2010
http://www.nhs.uk/news/2010/11November/Pages/pregnancy-painkillers-reproductive-abnormalities.aspx
「よく使われる鎮痛剤が男性の生殖器疾患に関連するかもしれない」とGuardianが報道した。科学者が妊娠中の弱い鎮痛剤の使用と停留睾丸のある息子を産むリスクに関連を見いだした。多くの新聞がこの研究について報道している。Independentは鎮痛剤が「世界中で見られる精子の減少」と関連する可能性すら示唆している。
この研究は妊娠女性の医薬品の使用の解析とラットでの実験からなる。いくつかの解析の中で妊娠中の鎮痛剤の使用時期や期間が男の赤ちゃんの停留睾丸リスクと関連することを発見した。しかしながらこの研究にはサンプルサイズが小さいことや信頼性に関わる解析の回数などいくつかの欠陥がある。しかしこの研究はさらなる研究が必要な重要な分野を示した。停留睾丸の率はそれでも比較的少ないことには注意すべきであろう。
現在の助言では妊娠中はイブプロフェンアスピリンは避けるべきであるというもので、パラセタモールをたまに使用することによる有害影響の根拠はない。この研究の結果がこれらの助言を変更する可能性はないが、妊娠中に医薬品を使用する前に医師などに相談すべきである。