食品安全情報blog過去記事

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その他

  • 政策決定に科学的助言を生かすための課題

The Challenge of Feeding Scientific Advice into Policy-Making
Science 24 December 2010:
Vol. 330 no. 6012 pp. 1749-1751
今日の政策決定者は、費用対効果分析を含め根拠のある、バイアスのない情報を求めている。放射性廃棄物管理、バイオ燃料製造、アイスランドの火山噴火の3事例から考察する。
念頭に置くべきこととして、1)科学は我々の生活をより良くするための心臓であり規制は科学的根拠に基づくものが増えていること、2) 科学は「答え」ではない3) 企業を含む関係者は政策決定に関わる方が良い4) 一般の人々の意見は必須であり科学者は一般の人々の理解できる言葉で象牙の塔から出て対話すべき5)しっかりした科学的助言は多次元包括的であるべきで、不確実性にどう対応するのがベストかを示しつつも社会・経済・倫理・科学的検討を含むべき。

  • 病気の根絶の次は?

What's Next for Disease Eradication?
Vol. 330 no. 6012 pp. 1736-1739
天然痘根絶30周年の2日後世界の公衆衛生専門家がフランクフルトで21世紀の新しい疾患根絶目標について会合した。

Scientists' New Eradication Target: A Word in Their Lexicon
Martin Enserink
Vol. 330 no. 6012 pp. 1738-1739
Elimination(根絶。)
Eradication(根絶。)
Extinction(消滅。実験材料としても存在しない)
の定義について。前者二つが混乱している。

  • 微生物叢は適応免疫系に重要な役割を果たすか?

Has the Microbiota Played a Critical Role in the Evolution of the Adaptive Immune System?
Science 24 December 2010:
Vol. 330 no. 6012 pp. 1768-1773
腸内細菌と適応免疫系についてのレビュー。

  • これらの偽物の錠剤はあなたが良くなるのに役立つかもしれない

Science NOW
These Fake Pills May Help You Feel Better
By Martin Enserink on 22 December 2010
http://news.sciencemag.org/sciencenow/2010/12/these-fake-pills-may-help-you-fe.html?etoc
薬物が効果がない痛みや慢性疾患の患者に砂糖やビタミン錠剤を処方すると良くなることがある。これはプラセボ効果と呼ばれ、ほとんどの科学者は、この効果は患者が錠剤が偽物であることを知らない場合にのみ効果を発揮すると信じている。しかし新しい臨床試験で、患者は薬が偽物であることを知っていても良くなることが示された。
過敏性腸症候群の患者80人を、プラセボ錠剤を投与するか、全く何も投与しないかに分けた。プラセボが何であるかを説明してプラセボと表示したボトルを患者に渡した。3週間後、プラセボ錠剤投与群は症状が改善していた。1-7までの改善スケールで、プラセボ投与群は平均5.0、何も投与しない群は3.9だった。この差はIBSの医薬品を使った臨床試験と同等であった。指標が主観的なものであるため、患者が研究者を喜ばせようとして改善の程度を大げさに報告した可能性はあるが、そのようなバイアスはこの種の試験では避けられない。

Placebos work -- even without deception
22-Dec-2010
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2010-12/hms-pww121710.php
PLoS ONE
Placebos without deception: A randomized controlled trial in irritable bowel syndrome

A Supplement to Stop Seizures
by Allison Bohac on 23 December 2010
http://news.sciencemag.org/sciencenow/2010/12/a-supplement-to-stop-seizures.html?etoc
ほとんどの人は食事療法を続けることがどんなに難しいか知っている。しかしてんかんのある子どもたちにとって、ケト原性食として知られる厳しい高脂肪低炭水化物食を続けることはどんな痩身用ダイエット法より遙かに難しい。でもいつか簡単なサプリメントで発作をコントロールできるかもしれない。
てんかん患者の約1/3は、多くが子どもたちであるが、抗けいれん薬に反応せず、理由は良くわからないが一部の子どもたちはケト原性食で発作が抑制できる。しかしこれは簡単な解決法ではない。患者は1日に必要なカロリーの80-90%を脂肪、通常バターではなく植物油、から摂らなければならない。炭水化物が全く摂れないものもあり砂糖を使った甘いデザートは禁止である。もっと実行しやすい方法を探して、マウスでカロリーの35%をトリヘプタノインから摂らせた場合けいれん発作が抑制されることを見いだした。トリヘプタノインは既に医薬品としての使用歴があるので臨床試験を行うのは可能だろう。

Which?(英国の消費者雑誌)
Supplement health claims debunked
20 December 2010
http://www.which.co.uk/news/2010/12/supplement-health-claims-debunked--240287/
サプリメントは根拠のない健康強調表示をしている
Which?は科学的根拠のない健康強調表示はすべきではないと考えている。EFSAが多くの健康強調表示を評価して却下したにも関わらず、そのような表示の製品がたくさん販売されている。(注:評価から発効までには時間がかかる)さらに安全でない量のビタミンやミネラルを含む製品が注意書きもなく販売されている。
Which?のPeter Vicary-Smithは「人々は騙されて高いお金を払っている」と言っている。
(調査内容の詳細を見るには購読が必要)