食品安全情報blog過去記事

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カドミウムの耐容週間摂取量についての声明

Statement on tolerable weekly intake for cadmium
EFSA Journal 2011;9(2):1975 [19 pp.].
03 February 2011
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/1975.htm
CONTAMパネルは欧州委員会から、現行のカドミウムのTWI 2.5 microg/kg体重が、JECFAが2010年に設定した暫定耐容月間摂取量(PTMI)25 microg/kg体重との関係で、適切かどうか諮問された。どちらの評価も同じ疫学データを用い、尿細管への影響の指標となる尿中ベータ2ミクログロブリン(B2M)へのカドミウムの濃度-影響モデルと、食事からのカドミウム摂取量と尿中カドミウム濃度についてのトキシコキネティクスモデルを用いている。方法論的な違いは、以下の点である:i) 尿中カドミウムとB2M濃度データをもとにした参照ポイントの同定;ii) 濃度−影響モデルにおいて、暴露のバイオマーカー(尿中カドミウム濃度)と反応のバイオマーカー(B2M)の不確実性やばらつきを取り扱う際の統計学的アプローチ;iii) 尿中カドミウム濃度を食事からの摂取量に換算するための方法論。
これらの方法論を評価した結果、CONTAMパネルは先の意見は妥当でありTWI 2.5 microg/kg体重は維持した。

PTMI 25 microg/kg体重はPTWI 5.8 microg/kg体重に相当する
(日本の食品安全委員会が設定したのはTWI 7 microg/kg体重
どの値にしろ超過する集団はそれなりにいる)