食品安全情報blog過去記事

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EFSAの科学パネルやユニットによるリスク評価にベンチマーク用量アプローチを採用するにあたってBMDSと PROASTソフトウェアパッケージを使うこと

Use of BMDS and PROAST software packages by EFSA Scientific Panels and Units for applying the Benchmark Dose (BMD) approach in risk assessment
14 February 2011
http://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/113e.htm?WT.mc_id=EFSAHL01&emt=1
2009年5月にEFSAの科学委員会(SC)はリスク評価においてベンチマーク用量(BMD)アプローチを採用することについてのガイドラインを採択した。SCは参照用量(RP)の設定にはNOAELアプローチよりBMDアプローチの方が科学的により高度な方法であるため食品中化学物質のリスク評価にはBMDアプローチを採用することを薦めた。そのための訓練も行うことを示唆した。
2010年12月にEFSAはEFSAの科学委員会の専門家やスタッフを、動物実験のデータから二つのソフト(米国EPAのBMDSとRIVMのPROSTAT)を使ってBMDを導き出す方法を学習するためのワークショップを開催した。
ワークショップの参加者はBMDの採用についてはSCに同意するが、この方法がまだ発展途上で国際的に議論されていることから未解決の課題も多い。各国の担当部局や他のヨーロッパの機関(ECAやEMAなど)でもBMDの使用や結果の解釈に関する対話を始めた方がよい。
BMDアプローチはOECDガイドラインに沿った動物実験のデータにも採用できるが、参照用量は動物実験のデザインの改良でさらに精密化できるだろう。疫学データからのBMDアプローチについてはさらなるガイドラインが必要であろう。
この報告書はこのワークショップでのプレゼンテーションや議論をまとめたものである。