食品安全情報blog過去記事

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野生キノコのニコチンについて更新

Update on Nicotine Residues in Wild Mushrooms
17 February 2011
http://www.pesticides.gov.uk/food_safety.asp?id=2980
2009年に野生のキノコからデフォルトのMRL (0.01mg/kg)を超過するニコチンが検出され、EFSAの助言をもとに暫定ガイドライン値 (野生の生鮮キノコで0.04 mg/kg、ヤマドリタケを除く乾燥野生キノコで1.2mg/kg、乾燥ヤマドリタケで2.3 mg/kg)を設定していた。この時点ではニコチンの由来が天然なのか汚染なのかは不明であった。欧州委員会は2009年12月31日までにキノコのモニタリング結果を報告するよう要請し、この結果が2010年2月の会合で報告された。多くの検体からニコチンが検出されており、最大9.3 mg/kgだった。英国の検査では24検体中21検体からニコチンが検出され、そのうち5検体は暫定ガイドライン値を超過していた(最大値は生鮮キノコで0.14 mg/kg、乾燥野生キノコで2.12 mg/kg、乾燥野生ヤマドリタケで3.91 mg/kg)。欧州委員会中国当局から提出された800以上の検査結果も解析した。中国の検査では検査した野生キノコの全てからニコチンを検出し、中には暫定MRLを超過するものもあった。彼らはニコチンが天然由来であると結論している。2010年3月のフードチェーンと動物の健康に関する科学委員会は野生キノコのガイドライン値を法的に設定することを提案することで合意し、2010年8月にRegulation 765/2010を発表した。この中でこれらの暫定値はさらなる研究結果が入手出来次第2年以内に見直すこととされている。欧州委員会はナス科の作物やお茶やハーブなどの他の食品からもニコチンが検出されることを警告している。EFSAはさらに詳細な結果が入手できればこれらの作物についての評価を依頼されるだろう。