食品安全情報blog過去記事

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その他ニュース等

  • ヨーロッパはクローン肉について合意に失敗

Natureニュース
Europe fails to reach deal on cloned meat
Published online 29 March 2011 | Nature
http://www.nature.com/news/2011/110329/full/news.2011.192.html
EUはクローンとその子孫由来製品の表示や販売について対立
欧州委員会におけるクローン動物の販売に関する交渉が時間切れで失敗した。これは既存の規則が存続することを意味し、クローン動物由来食品は新規食品として事前承認が必要であるがナノ物質同様表示はされずに流通する。欧州議会はクローンやその子孫由来食品の禁止を求めたが、欧州理事会欧州委員会はクローンのみ禁止を主張した。3年に渡る議論は火曜日に失敗に終わり、双方が避難しあっている。

  • 食品:雑食動物の迷宮

Food: The omnivore's labyrinth
Sarah DeWeerdt
Nature Volume:471,Pages: S22–S24 Date published:(24 March 2011
http://www.nature.com/nature/journal/v471/n7339_supp/full/471S22a.html
がんになる可能性を減らすのに役立つ正しい食品を探すことは迷路のようだ。しかし現在の研究と新しい調理法が正しい方向性を示すかもしれない。
40年以上にわたって多くの研究がなされてきたが、がん予防のために何を食べ何を食べないといいのかについては未だ明確ではない。最初は希望がもてる知見だったのに最後はダメだったということが多く、我々はさらに混乱させられる。
1970年代半ばに疫学研究から野菜や果物をたくさん食べる人にいくつかのがんのリスクが低いことが示唆された。そのことから米国や英国では野菜や果物をもっと食べるよう薦めている。疫学者は大規模前向き研究を開始したがその結果は多くはがんと果物や野菜の摂取には弱い、矛盾した、あるいは何の関係もないというものだった。昨年オックスフォード大学のTim Keyは過去20年の大規模研究とメタ解析から、「少なくとも比較的栄養状態の良い西洋化した集団では、野菜や果物の総摂取量を増やしてもがんには大した影響はない」と結論した。
これは他の多くの食事関連項目でも同じである。高脂肪食は乳がんを増加させると考えられたがそうではなかった。食物繊維については最初は大腸がんを予防することが示唆されたがそれも違った。
それでもなお一部の食品に含まれる抗がん作用のある化合物ががん予防薬としての道を探っている。(アントシアニンやイソチオシアネートなど)
食事とがんの関係を知るのは何故そんなに複雑なのか?少なくとも7つの要因が関係する。
野菜の多様性、同じ野菜でも1つ1つは違う、ヒトの遺伝子や腸内細菌も違う、食べる時期も問題で、一部の植物栄養素は僅かしか含まれず一時期しか入手できない、そして個別要素の合計より食生活全体の影響の方が大きい。
集団毎に異なるアプローチがいいのかもしれない。

コンシューマーラボ
Product Review: Review of Iron Supplements
3/29/11
https://www.consumerlab.com/reviews/iron-supplements-review/iron/
費用に100倍の差はあるが多くが合格
25mgの鉄を摂るのに2セントから2ドル以上まで100倍以上の差があった。また鉄の形態も様々だった(9種類)。