食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

EPAのホルムアルデヒド健康評価案は改善が必要

EPA's Draft Health Assessment for Formaldehyde Needs Improvement
April 8, 2011
http://www.nationalacademies.org/morenews/20110408b.html
NRCのレビューによればEPAホルムアルデヒド健康影響評価案には相当な改訂が必要である。NRCはホルムアルデヒドに目や鼻や喉の刺激性があり、気道を傷つけ、遺伝子突然変異を誘発し、鼻や鼻腔や上咽頭のがんを誘発するというEPAの結論には合意するが、気道の他の部位のがんや白血病、及び重大ながん以外の健康影響があるというEPAの結論は支持しない。
EPA案の欠点は、論理的一貫性が無く、背景にある概念的枠組みへの明確な関連が無く、根拠の採択や評価基準が不明確なことなどである。さらにこれまでNRCが最近EPAの他の化合物についての報告書の欠点として指摘してきた多くのことがこの報告書にもあてはまる。文書が長くなってきても方法論の明確さや透明性の問題が繰り返されている。方法論についての課題が解決されない限り、さらなる評価書でも同じことがおこるだろう。
Review of the Environmental Protection Agency's Draft IRIS Assessment of Formaldehyde
http://www.nap.edu/catalog.php?record_id=13142