食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

AAPの記事「妊娠中の食事助言はやりすぎ」への反論

NSW食品局
Response to AAP article 'Pregnancy diet overkill'
20 April 2011
http://www.foodauthority.nsw.gov.au/news/news-apr-11-response-to-pregnancy-diet-overkill/
19日火曜日のAAPの記事には妊娠中の食事助言について不正確で誤解を招く主張が多々含まれる。
特にひどいのは「NSW食品局によれば、女性は地元の総菜屋でサラダやチキンアボカドサンドを頼むよりチョコレートバーやフライドポテトを食べた方が安全らしい」というところである。
NSW食品局はこの記事についてコメントを求められてはいないしそのようなことは言わない。NSW食品局は消費者に安全で清潔な選択肢を提供するのが役目である。
妊娠中の食事については、赤ちゃんとお母さんに必要な栄養を摂るには多様な食品を食べることを薦めている。妊娠中の感染リスクを最小化するために汚染率の高い食品を提示し、それらは避けた方が良いという情報を提供している。やりすぎだと批判されるかもしれないが、もし情報提供を怠ったらそれも批判されるだろう。
過去5年間にオーストラリアでは毎年4-14例の妊婦のリステリア症例があり、8人の胎児または新生児が死亡している。

問題の記事

  • 妊娠中の食事助言はやりすぎ

Pregnancy diet overkill
April 19, 2011
http://www.smh.com.au/lifestyle/wellbeing/pregnancy-diet-overkill-20110419-1dmid.html
記事の写真が寿司と刺身の盛り合わせ
妊婦がこのような生ものや高級チーズを食べられないなんてという記事。最近発表された妊婦の肥満が子どもに悪いという研究と矛盾していると主張。
(いわゆるジャンクフードは微生物汚染という意味では極めて優等生なので注意されていないのが気に入らないようだ。妊娠中は生ものに注意して良く洗ったり加熱したりするという助言は世界中で基本的には同じ。オーストラリア人ってそんなに寿司が好きなの?当然の注意をすると怒られるというのは今の日本の生肉と同じ状況なのか)