食品安全情報blog過去記事

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疾患のリスク削減や予防、治療に使われるプロバイオティクスの安全性

Safety of Probiotics Used to Reduce Risk and Prevent or Treat Disease
April 2011
http://www.ahrq.gov/clinic/tp/probiotictp.htm
安全性に関するレビュー。
論文は11977あり、そのうち622がレビュー対象とされた。235の論文では「well tolerated良く耐えた」のような非特異的安全性記述しかなく、387論文では有害事象の有無についての記述があった。介入や有害事象についての記述の質は良くない。
プロバイオティクス投与に関連して、多くの真菌血症やいくつかの菌血症が報告されている。対照化試験ではそのような感染症については監視していない。RCTの報告では全体的有害事象に有意差はない。
結論として、プロバイオティクスの介入試験では有害事象を評価して系統的に報告することがなく、介入についての記述も質が悪い。RCTの入手できる情報からはリスクが増加しているという徴候はないが、希な有害事象については評価が困難で、論文の数は多いにもかかわらずプロバイオティクスの安全性についてきちんと答えようとしていない。