食品安全情報blog過去記事

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ポリフェノールの直接抗酸化作用のヒト心血管系健康への生物学的妥当性は確立されていない

The Biological Relevance of Direct Antioxidant Effects of Polyphenols for Cardiovascular Health in Humans Is Not Established
J. Nutr. May 1, 2011 vol. 141 no. 5 989S-1009S
Peter C. H. Hollman et al.
http://jn.nutrition.org/content/141/5/989S.abstract?etoc
ILSIヨーロッパのワーキンググループによる、ポリフェノールの抗酸化活性が心血管系の健康によいという主張について、「食品の強調表示の科学的根拠評価プロセス」を用いて評価した結果の報告。酸化LDLなどのバイオマーカーや総抗酸化能などについては後ろ向き試験で差があるものの前向き試験がないため因果関係は確立されていない。さらに生体内でのポリフェノール代謝や濃度を考えるとポリフェノールの生体内での効果は疑問である。ある種のポリフェノールの多い食品で一部のバイオマーカーに良い影響が見られたとしてもそれが抗酸化作用によるものだという根拠はない。
(ILSIヨーロッパ機能性食品専門委員会による)