- レビュー 食品中の抗酸化物質：食品企業にとって重要な先端科学
Antioxidants in Foods: State of the Science Important to the Food Industry
John W. Finley et al.
J. Agric. Food Chem., Article ASAP DOI: 10.1021/jf2013875
Publication Date (Web): May 31, 2011
http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/jf2013875
USDAのARSの科学者らによるレビュー
食品産業にとって抗酸化食品は重要な成分である。かつて抗酸化は食品の酸化を抑制しダメになるのを遅らせるために使われていたが、今日では多くのものが健康によいという理由で使われている。しかしながら、活性酸素種（ROS）を生じる酸化的ストレスが慢性疾患や加齢の原因になるという伝統的メッセージには再検討が行われている。ROSは必須の代謝機能をもち、排除しすぎると細胞の信号伝達機能を損ない、実際には慢性疾患のリスクを高くするという根拠が蓄積しつつある。食品に関する科学を明確に率直に提示するためには食品企業がこの分野の科学の進歩についていくことが必須である。つまりこれは食品に抗酸化物質を大量に添加することの健康影響について再検討が必要であることを意味するだろう。
（今頃気がついたのか！って感じだけど、今まで散々抗酸化食品云々と煽ってきたJ. Agric. Food Chemに、農業や栄養の関係者からこういうレビューが出ることについては歓迎。）
- 家畜を太らせる禁止薬物の天然の由来
Evidence of a natural origin for banned drug that plumps up livestock
15-Jun-2011
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2011-06/acs-eoa061511.php
Journal of Agricultural and Food Chemistryに発表された論文によれば、家畜から使用が禁止された薬物チオウラシルが微量検出される理由は、アブラナ科の植物が天然に含んでいるため。
- リサイクルボール紙の食品包装容器への試用は食品の芽寝ら留オイル汚染リスクとなる
Using Recycled Cardboard in Food Packaging Risks Contaminating Food with Mineral Oils
http://as.wiley.com/WileyCDA/PressRelease/pressReleaseId-98297.html
リサイクルボール紙に細い麺を入れると6週間でミネラルオイルの溶出限度0.6mg/kgの10倍の6.1 mg/kgが食品に移行する。Packaging Technology and Scienceに発表された。
（紙箱に直接入れるのは日本では見ない）
