食品安全情報blog過去記事

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国家プロジェクトにより食品コントロールチェーンの放射線緊急対応能力が向上

National project improves radiation emergency response capabilities in food control chain
16.06.2011
http://www.evira.fi/portal/en/food/current_issues/?bid=2573
EVIRAとフィンランド放射線核安全機関(STUK)および他機関との協力で行われた自治体の食品放射能コントロール強化プロジェクトが2010年に完了した。このプロジェクトで検査室や規制担当機関の放射能緊急事態への対応能力が強化された。さらにフィンランド各地の天然物の放射能レベルについて包括的研究結果を提供した。
地方当局が放射能測定に対応できるようにすることと検査対応能力の向上などを図った。
キノコやベリーや野生動物や魚926検体について放射性セシウム137を測定し、EUの推奨値600ベクレル/kgを超過していたのはキノコ(16%)だった。特に汚染地域から採取したLactarius spp と Russula sppである。しかしこれらのキノコは茹でると放射性セシウムが水に出るため、普通に食べられる。全てのキノコの平均放射能は426 Bq/kgだったが個体差が大きく、検出限界以下から3690 Bq/kgまで様々だった。
動物とベリーと魚は動物1匹以外は全て600Bq/kg以下だった。平均はベリーが74、動物が93、魚が188 Bq/kgだった。
これらの研究に基づき、天然物の摂食制限をする理由はない。一部の高汚染地域ではキノコを大量の水で茹でたり洗ったりすることを薦める。
最終報告書はフィンランド
http://www.evira.fi/files/attachments/fi/evira/asiakokonaisuudet/vierasaineet/vuoden_2010_evo_hankkeen_yhteenveto__2_.pdf