食品安全情報blog過去記事

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妊娠女性、授乳中の女性及び子ども達に海藻についての助言

Advice on brown seaweed for pregnant women; breastfeeding women and children
June 2011
http://www.foodstandards.gov.au/scienceandeducation/factsheets/factsheets2011/adviceonbrownseaweedforpregnantwomenbreastfeedingwomenandchildren27june2011/
海藻には天然に高濃度のヨウ素が含まれていてもし大量に食べると病気になる可能性がある。このためFSANZは妊娠女性、授乳中の女性及び子ども達に対して、週に1食以上食べないように助言する。
昆布、ワカメ、ヒジキ、アラメなどの褐藻は普通乾物として販売されスープや煮物に使われる。これらの海藻は販売されるときは緑、黒、茶色で、食用色素が使われているときもある。通称と科学名をリストにした。
http://www.foodstandards.gov.au/scienceandeducation/factsheets/factsheets2011/adviceonbrownseaweedforpregnantwomenbreastfeedingwomenandchildren27june2011/brownseaweedstable.cfm
ヨウ素は必須栄養素であるが高濃度を長期間摂ると甲状腺機能に有害影響がある。褐藻は成人が適度に食べる場合は安全であるが、妊娠または授乳中の女性が食べ過ぎでその子どもが病気になった事例がある。これらの事例では母親達が1日に数回褐藻製品を食べていた。子どもは体重が少ないため過剰量のヨウ素には感受性が高く週に1食以上食べるべきではない。過剰量のヨウ素は速やかに体外に排出されるために週に一回程度ヨウ素の多い海藻を食べることはリスクにはならない。
妊娠・授乳中の女性、および妊娠を考えている女性は1日に150 microgのヨウ素サプリメントを摂るようにというNHMRCの助言に従うことにも注意して欲しい。
寿司などに使われる海苔やその他の紅藻や緑藻はこの助言には関係ないが、他の全ての食品同様、適度に食べるべきである。妊娠女性は寿司のリステリアのリスクにも注意する必要がある。
FSANZの助言をもとに、オーストラリア検疫検査局は安全でない量のヨウ素を含む製品が販売されないよう輸入褐藻を検査している。
褐藻を長期間大量に食べて具合が悪い人は医師に相談すべきである。同様に赤ちゃんや子どもが妊娠や授乳中に高濃度ヨウ素に暴露されたのではないかと心配な人は医師に相談すること。
(オーストラリアで毎日海藻を食べるというのはなんか怪しげな健康法にでもはまったとしか思えないのだが)