食品安全情報blog過去記事

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EFSAの意見募集:科学委員会は毒性学的懸念の閾値について評価

EFSA public consultation: The Scientific Committee evaluates the Threshold of Toxicological Concern approach
12 July 2011
http://www.efsa.europa.eu/en/press/news/110712a.htm
食品や飼料中物質への低濃度暴露による健康リスクについての定性的評価や科学的助言に毒性学的懸念の閾値TTC)アプローチを使うことについての妥当性や信頼性を評価した意見案に対するパブリックコメントを募集する。
TTCアプローチは定性的リスク評価のみならず化学物質の安全性評価についての湯煎順位付けにも有用で限られた資源を効果的に使うことや不必要な動物実験の削減につながる。
意見募集は2011年9月15日まで。
ヒトの暴露閾値として以下の用量は十分保守的である
遺伝毒性の構造アラートのあるもの:0.15 microg/人/日
コリンエステラーゼ活性のある有機リンとカルバメート:18 microg/人/日
Cramer Class IIIとClass II:90 microg/人/日
Cramer Class I:1800 microg/人/日
ただし記述する際には0.0025, 0.3, 1.5および 30 μg/kg 体重/日のようにする。6ヶ月以内の乳児についてはケースバイケースで検討する。
TTCが適用できないものとしては無機化合物、金属、ポリマー、生物濃縮する物質、タンパク質、内分泌作用のあるもの、強力な発がん物質(アフラトキシン、アゾキシ化合物、N-ニトロソ化合物など0.15 microg/日でも生涯発がんリスクの上限が100万分の1以上になるもの)、消化管に局所作用のあるもの、ナノ物質、放射活性物質、必須元素など。