食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

ヒツジとシカのレバーの高濃度ダイオキシンとダイオキシン様PCBに関する公衆衛生上のリスクについての科学的意見

Scientific Opinion on the risk to public health related to the presence of high levels of dioxins and dioxin-like PCBs in liver from sheep and deer
EFSA Journal 2011;9(7):2297 [71 pp.].
19 July 2011
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/2297.htm?WT.mc_id=EFSAHL01&emt=1
CONTAMパネルは欧州8か国から提出された332のヒツジレバー、175のヒツジ肉、9のシカレバーのダイオキシンとPCBのデータから、成人と子どもの暴露量を推定した。ヒツジレバーを定期的に食べると、成人ではダイオキシンダイオキシン様PCBのバックグラウンド暴露量の中央値から約20%の増加になる。一回ごとでは、ヒツジレバーを食べるとTWIを超過する。結論としては、ヒツジレバーを頻繁に食べることは、特に生殖年齢の女性と子どもにとっては、健康上の懸念となる可能性がある。ヒツジレバーを食べることによる非ダイオキシン様PCBについては食事からの総摂取量に意味のある増加はない。ヒツジレバーがウシよりダイオキシンダイオキシン様PCB濃度が高い理由としてはCYP1A酵素活性の低さが理由かもしれない。
(ヨーロッパでもヒツジレバーを食べるヒトは少なく、3%以下と推定されている)