食品安全情報blog過去記事

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リスク評価におけるトキシコゲノミクス

Toxicogenomics in risk assessment
2011-08-03
http://www.rivm.nl/bibliotheek/rapporten/340700004.html
RIVMの行った研究で、化学物質の発がん性評価にトキシコゲノミクスのデータが役立つことが示された。トキシコゲノミクスは細胞の有害物質への反応を、mRNAやタンパク質、または代謝物のレベルでの発現プロフィールを解析するためにマイクロアレイ技術を使う科学の分野である。そのような研究の主要目的は毒性影響を誘発する分子メカニズムを解明することや毒性学的ハザードを予想できるバイオマーカーを見つけることである。ほとんどの国では、ヒト健康や環境にリスクとならないことを示さなければ特定の化学物質の使用は認められない。毒性試験はin vitro試験や動物実験からなる。毒性評価は複雑で時間のかかるもので動物を使う。現在の発がん性試験法にトキシコゲノミクスを使うことには意味がある可能性がある。作用メカニズムの同定や種を超えた外挿にトキシコゲノミクスのデータが使えるかもしれない。さらに使う動物を減らすことに寄与するだろう。