食品安全情報blog過去記事

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その他ニュース等

  • 医者とザクロ

Slate
The Doctor and the Pomegranate
By Kent Sepkowitz Posted Wednesday, Aug. 3, 2011
http://www.slate.com/id/2300578/
抗酸化物質は効果がない、けれども誰もそんな話を聞きたくない
抗酸化物質の研究が始まったのは1940年代で、2007年には抗酸化ビタミンが単に効果がないだけではなく有害であることが暴かれたがブームは無くならない。
そしてこのことが医師と患者の信頼を徐々に崩壊させていっている。
消費者は抗酸化サプリメントなどで若返るという宣伝やブログ記事に曝されていて、医者が科学的事実を指摘するとがっかりする。患者は永遠に生きたいと願っているし、しかもそれは抗酸化サプリを摂ることのような簡単な方法で達成できるのを望む。しかし医者はそれを否定するから「冷たい」と思われ、巨大製薬会社の陰謀の手先だとすらみなされる。

ScienceInsider
Senator Inhofe Has Questions About Polar Bear Researcher Charles Monnett
Virginia Morell on 10 August 2011
http://news.sciencemag.org/scienceinsider/2011/08/senator-inhofe-has-questions-abo.html?ref=hp
「ポーラーベアゲート」にさらに奇妙な展開があった。Monnettの問題は彼の科学研究には関係ないとBOEMREが言っていたが上院議員James Inhofeが研究内容についても調査するようBOEMREに要請した。さらに気候変動を訴える環境活動団体との関係なども疑われている。

  • 英国の母親の死亡率と産科医の必要性

BMJ
Maternal mortality in the UK and the need for obstetric physicians
BMJ 2011; 343:d4993
http://www.bmj.com/content/343/bmj.d4993.full
1952年に初めて母親の周産期死亡報告が出されてから、英国の母親の死亡は劇的に減ってきたが、2011年の最新報告書では心配な状況が報告されている。過去20年間で間接的原因(妊娠そのものではなくて妊娠・出産により精神病も含めて既往症が悪化したり新しく病気になったりして死亡すること)による死亡が増加していることと、それが質の悪いケアに伴うもので予防可能であることである。例えば喘息の女性に対して開業医が妊娠したのでプレドニゾロンを止めるように助言したため死亡した。

  • Edzard Ernst:皇太子と私

BMJ
Edzard Ernst: the prince and me
BMJ 2011; 343:d4937
http://www.bmj.com/content/343/bmj.d4937.full
フリーのジャーナリストDavid CohenがEdzard Ernst教授にホメオパシーや大学の方針、チャールズ皇太子について話を聞く。
チャールズ皇太子の秘書であるSir Michael Peatが、Exeter大学にErnst教授に対する根拠のない苦情申し立てを行って、その結果研究費を出さないとしたり最終的にErnst教授を辞めさせることになった件については他の大学の科学者などからも大学側の対応が不適切であると批判されている。皇太子の脅しから専門家を守るのが大学の責務であろう、と。

  • 新しい報告書は「みんなでわいわい食べる」のが将来の食事様式になると主張

The Telegraph
'Food raves' are the future of eating, new report claims
By James Hall, Consumer Affairs Editor
12:15PM BST 08 Aug 2011
http://www.telegraph.co.uk/news/uknews/8688622/Food-raves-are-the-future-of-eating-new-report-claims.html
トレンド予想会社The Future Laboratoryによる予測では、英国の食糧価格が上昇し、環境への懸念が高まりコミュニティへの郷愁が大きくなるため、英国人は伝統的レストランで食事をするより自宅で近所の人と一緒に食事をすることが増えるだろう。さらに屋外での屋台村のようなものが増えるだろう。