食品安全情報blog過去記事

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ホルムアミドとパズルマット:小さい子どもの暴露を最小限にする

Formamide and puzzle mats: minimizing exposure for young children
18 July 2011
http://www.afssa.fr/PMEC00C9I0.htm
ホルムアミドはヨーロッパ規制において生殖毒性物質(1B)に分類されている。2010年末に、小さい子ども用のパズルマットに検出されてから、DGCCRFが全てのこの種の製品の販売を一時中止とした。同時にANSESに評価を依頼した。ANSESは2011年3月に予備的報告を発表し、今回意見と報告書を発表した。
ホルムアミドは主に化学品、医薬品、プラスチック、ポリマー産業で、溶媒や可塑剤や発泡用補助剤として使用されている。パズルマットにホルムアミドが存在する原因は不明だが、ANSESはパズルマットに使用されているものと類似のエチレン−ビニル酢酸(EVA)発泡体でできたおもちゃや消費者製品にもホルムアミドが含まれる可能性があるとしている。
パズルマットのホルムアミドについては、吸入が主な暴露源で、最初の数日の放出量が多く速やかに減少することなどがわかった。短期および長期リスクを計算したところ、造血系疾患のリスクは排除できないものの低い(乳児で5%以下)とされた。
これらの知見から、ANSESは小さい子どもの暴露を最小限にするためにホルムアミドの放出量の多いパズルマットの販売を禁止する、おもちゃの製造へのホルムアミドの使用を禁止する、他の消費者製品のスクリーニング、ホルムアミドの毒性研究などを薦める。
詳細は
http://www.anses.fr/Documents/CHIM2010sa0302Ra-2EN.pdf
本文はフランス語
(ホルムアミドの発がん性は微妙なので)