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ダイエタリーサプリメントファクトシート:マルチビタミン/ミネラルサプリメント

Dietary Supplement Fact Sheet:
Multivitamin/mineral Supplements
Reviewed: August 22, 2011
http://ods.od.nih.gov/factsheets/MVMS-HealthProfessional
アメリカ人は最初にそのような製品が発売された1940年代初頭からマルチビタミン/ミネラルサプリメント(MVM)を使用してきた。MVMは現在でも人気のあるサプリメントで推定によると1/3以上のアメリカ人が使用している。MVMは購入されている全てのサプリメントのうち1/5、全てのビタミンやミネラルサプリメントのうち約半分を占める。(米国の総サプリメント販売額は2009年に推定269億ドルでそのうち113億ドルがビタミンやミネラル含有サプリメント、そのうちMVMは48億ドル)
MVMにはどのような成分をどれだけの量含むかという規制上の定義も標準もない。従ってMVMの内容はばらばらである。
使用する理由としては栄養摂取量の増加、健康増進、疾患予防などがあげられている。

栄養摂取
MVMは栄養の摂取量を増加させるが過剰摂取にもなる。
いくつかの研究ではMVM使用者はそうでない人より食事からの微量栄養素の摂取量が多い傾向がある。皮肉なことに栄養が適切に摂れていなくてMVMが役に立つ可能性のある人ほどMVMを使用していない。

健康増進と慢性疾患予防
MVM使用は慢性疾患を予防しない。

特定集団
MVMは全体としては慢性疾患リスクを削減しないが、特定の集団にはいくつかの栄養素が役に立つ可能性がある。例えば:
・閉経後の女性のカルシウムとビタミンDと骨ミネラル密度
・出産可能年齢の女性の葉酸
・50歳以上のビタミンB12
・妊娠女性が産婦人科医から薦められた場合の鉄
・母乳を与えている女性のビタミンD

安全性
複数サプリメントや他の強化食品との併用で過剰摂取の可能性がある。喫煙者及びかつて喫煙していたことがある人は避けるべきである。妊娠中のビタミンAの過剰摂取は先天異常のリスクを増加させる。不足と診断されていない場合、男性成人は鉄の過剰摂取は避けるべきである。

医薬品との相互作用
ワルファリンのような医薬品を使用している場合ビタミンKを含むサプリメントは避けるべきである。

MVMと健康的食生活
連邦政府の食事ガイドラインによれば「栄養素は主に食事から摂るべきである。」

サプリメント大国アメリカの、サプリメントの研究を促進するためにある公的機関が効果がないと言っていること。健康食品制度を世界に先駆けて作った日本の、制度を推進する立場の公的機関が出している情報がhttp://hfnet.nih.go.jp/supplement/index.htmlであること。)