食品安全情報blog過去記事

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その他ニュース

  • フレンドリーな細菌が不安なマウスを励ます

Natureニュース
Friendly bacteria cheer up anxious mice
Published online 30 August 2011
http://www.nature.com/news/2011/110830/full/news.2011.510.html
ほとんどの人はストレスで胃が痛くなることを知っているだろう。でもこの関係が双方向であることはあまり知られていない。
有益な腸内細菌、あるいはプロバイオティクスはこれまでストレスや不安症状を和らげることが知られているが、どうやって細菌が健康な動物の脳に影響するのかは不明だった。アイルランドのCork大学の薬理学者John Cryanが、プロバイオティクスがマウスの気分の神経伝達物質に直接影響することを発見した。Lactobacillus rhamnosusのある系統を与えたマウスは、ストレステストを行うと細菌フリーのマウスに比べて不安が少ないように見えた。さらに強制水泳後の血中コルチコステロン濃度が細菌を与えたマウスは対照群の約半分だった。また細菌はマウスの脳のGABA受容体の再分布を誘発しているようだった。そしてこれらの変化は、脳と腸管の連絡経路である迷走神経を切断すると消失した。
PNASに発表された論文。

  • 日本の新しいリーダーはエネルギーギャップに直面

Japan's new leader faces energy gap
David Cyranoski
http://www.nature.com/news/2011/110830/full/477013a.html
日本は昨年エネルギーの半分を原子力にするという計画を建てていてそれが震災後、先の総理大臣は「脱原発」と言ったがエネルギーギャップを埋める明確な計画を示さなかった。現時点でエネルギー政策がないという重大な問題に新総理は取り組まなければならない。温室効果ガスの25%削減目標は多分反古にされる。日本の将来は不透明だが原子力への依存度を減らそうというのが今の雰囲気。(というNatureの見方)

  • 抗生物質の過剰使用:有益な細菌を殺すのを止めよ

Antibiotic overuse: Stop the killing of beneficial bacteria
Martin Blaser
Nature Volume:476,Pages:393–394 Date published:(25 August 2011)
抗生物質についての懸念は耐性菌が主だが、腸内細菌叢の永続的変化はより重大な結果を招くかもしれない
米国の平均的子どもは18才までに10-20回の抗生物質投与を受ける。多くの場合これは命を救う。しかし過剰使用は抗生物質耐性以外にも問題がある可能性がある。