食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

その他ニュース

  • オランダの大学がデータねつ造により社会心理学者を解雇

ScienceInsider
Dutch University Sacks Social Psychologist Over Faked Data
7 September 2011
http://news.sciencemag.org/scienceinsider/2011/09/dutch-university-sacks-social.html?ref=hp
Tilburg大学が、ヒトの行動についての人目を引く研究でメディアや政治家に人気だったDiederik Stapelをデータねつ造で解雇した。彼の代表的主張はたとえば「人々は環境が悪化するとステレオタイプによる判断や差別をしやすくなる」といったもので、先週は「肉を食べることを考えるとヒトは社会性が減ってがさつになる」というプレスリリースを出していた。

  • Natureニュース

福島の原子炉はまだ開けるには熱すぎる
Fukushima's reactor cores still too hot to open
Published online 7 September 2011
http://www.nature.com/news/2011/110907/full/news.2011.525.html
惨劇から6ヶ月、原子炉の安定化努力は続く

福島の影響はいまだはっきりしない
Fukushima impact is still hazy
7 September 2011 | Nature 477, 139-140 (2011)
http://www.nature.com/news/2011/110907/full/477139a.html
混乱とお役所仕事が核危機の評価の邪魔になっている
児玉教授による情熱的政府批判が有名になった。汚染地域での測定をしようとする研究者らの立ち入りは地方自治体が仕事が増えるのをいやがっていてできないし外国人研究者らによる立ち入り調査は日本の有名なお役所仕事により困難である。政府の仕事の遅さに一部の科学者らは市民と共同で自主的クリーンアップを開始した。チェルノブイリで調査を行っていたSouth Carolina大学の生態学者Timothy Mousseauは、クリーンアップの優先順位が高いが、福島は研究のチャンスなので、秘密主義だったソビエトの時と違った研究をしたいという。
事故により放出された量はIAEAの推定では大気中にセシウム137がチェルノブイリの17%、政府の推定では総放射線量が7.7 x 10^17ベクレルでチェルノブイリの5-6%。
(地図。フォールアウトの比較−セシウム137濃度はチェルノブイリにせまるが範囲は小さいhttp://www.nature.com/news/2011/110907/full/477139a/box/1.html
Imperial College Londonの放射線健康影響専門家Gerry Thomasは福島からの放射線暴露はチェルノブイリよりはるかに少なく、「個人的見解としては、放射線による健康影響はないだろうが心理的影響はあるだろう」と述べている。
(外国人研究者に避難区域で研究させろと言われても困るだろうなぁ。それでお役所仕事と批判されてもかわいそう。調査したいという気持ちもわかるけど。)