食品安全情報blog過去記事

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ファクトシート

last updated September 2011

Arsenic
http://www.foodstandards.gov.au/consumerinformation/arsenic.cfm
ヒ素は水や空気や食品や土壌中に存在する元素である。ほとんどの人はたとえ微量であっても恐ろしいと信じているが、実際には我々が食品から自然に暴露されている量では心配はない。ヒ素には無機と有機があり、有機ヒ素は比較的毒性が低いが無機ヒ素が有害性が高い。どちらも天然に土壌や地下水に存在し、食品や飲料に不可避的に含まれる。
かつてヒ素化合物が農薬や動物用医薬品として広く使用されていたが現在はオーストラリアとニュージーランドでは食用作物や動物には使用されていない。無機ヒ素は木材の保存料やシロアリ駆除用に登録されている。またヒ素化合物は芝生や綿の除草剤として使われている。FSANZは定期的にトータルダイエットスタディを行い、我々の食品中に含まれる有機及び無機ヒ素量は安全であることを確認している。

  • 食品中のMSG

MSG in food
http://www.foodstandards.gov.au/scienceandeducation/factsheets/factsheets2011/msginfood.cfm
グルタミン酸ナトリウムは食品に意図的に加えられるものである。グルタミン酸はほぼ全ての食品に天然に含まれ、母乳や肉には結合型が大量に含まれ、野菜やキノコには遊離型が高濃度含まれる。パルメザンのようなある種のチーズにも高濃度含まれる。
大量の科学的研究でMSGは各種食品に含まれる量で一般の人には安全であることが示されている。ごく一部の人で一度に大量のMSGを食べた場合に頭痛やちくちくした感じなどの弱い過敏反応を経験するかもしれない。反応は一時的なもので長く続く影響はない。アレルギーなどのような重大な反応を誘発するという根拠はない。
食品企業はMSGを使用した場合には表示しなければならない。MSGを含む成分としては「自己消化酵母抽出物」「加水分解植物タンパク質」「カゼイン塩ナトリウム」「天然香料」などがある。レストランや持ち帰り食品にはMSGは表示されていないので使ったかどうかは店員に尋ねることができる。
MSGを含まないという表示は、それが虚偽または誤解を招く、詐欺的なものでなければ認められる。
(「加水分解植物タンパク質」とか「酵母抽出物」を使っていながら「化学調味料は使っていません」みたいな表示をするのは詐欺だと思うけど。)