食品安全情報blog過去記事

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芥子の実に阿片アルカロイドが存在することによる公衆衛生リスクについての科学的意見

Scientific Opinion on the risks for public health related to the presence of opium alkaloids in poppy seeds
EFSA Journal 2011;9(11):2405 [150 pp.].
08 November 2011
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/2405.htm
芥子の実はパンや料理の飾りやケーキやデザート、食用油生産などに使用されている。芥子にはモルヒネコデインなどの麻薬性アルカロイドが含まれる。芥子の実には阿片アルカロイドは含まれないが昆虫による被害や収穫時の乱暴な扱いによって汚染されることがある。EFSAはデータを要請し、パンなどに使用されている芥子の実の阿片アルカロイド、主にモルヒネコデイン、テバイン、パパベリン、ノスカピンの分析結果を入手した。芥子の実や食品中の分析結果による相対的存在比や薬理活性から、リスク評価はモルヒネだけの食事暴露量に基づいて行うことができると結論した。一回の経口投与での最小治療量30 microgモルヒネ/kg体重に不確実係数3を用いてARfD 10 microgモルヒネ/kg体重を設定した。芥子の実を含む食品からの推定暴露量は、一部の消費者、特に子どもでARfDの超過があり得る。
ハンガリーのポピーシードロールのような大量に芥子の実を使うものがある。あんパンの上のポップ芥子程度では問題にならない。心配なら良く洗う、水に漬ける、加熱する、研ぐなど。)