食品安全情報blog過去記事

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おまけ

桶谷式乳房管理研鑽会の母乳育児サポートセミナーに参加した皆様へ

土曜日のセミナーでここを紹介したのでひょっとしてご覧になって「なんという面白みのないところだ」と思った方もいるかもしれません。それ以前に「今まで聞いてきた話と違う」、と疑念しかないかもしれません。
私が経験した産院での「母乳食」は、大根と昆布と青菜とごはんのみでタンパク質は一切ない、というものでした。退院してからまでそんな食生活を続けられるはずもないと思っていたのですが、ウェルニッケ脳症の事例があったという話は土曜日に初めて聞きました。極端な食事法の弊害は皆さんも十分理解して修正してきたということですが、一部にまだ頑固な食餌制限を主張している方たちがいるということも聞きました。新しい情報を得ようと研修会に参加するような勉強熱心な助産師さん達には、どんどん知識を更新することを期待します。
私はこれまで何度か食の安全というテーマでお話をさせて頂いたことはあるのですが、ヒジキの話で会場がどよめいたのはこれが初めてです。そんなに驚かれたということがむしろ驚きで、助産師さんの間にマクロビのようなものが流行しているということもあるのでしょう。ヒジキのヒ素については食品安全委員会では汚染物質部会で検討中です。http://www.fsc.go.jp/senmon/kagaku_osen/index.html
少なくとも妊婦さんや授乳中のおかあさん達に、肉などを一切食べない代わりに毎日ヒジキを、というような指導はしないほうがいいです。

多くの方が、食生活はバランス良くいろいろなものを食べましょう、というメッセージは受け取って下さったと感じています。でも一回や二回話を聞いただけで、添加物はダメだからダシをとることから始めないと料理とは認めない、とか、安い旬の野菜は農薬が怖いから高価なオーガニックを、とかこだわる必要はないのだというところまで納得するのは難しいでしょう。添加物や農薬は悪いに決まってる、という意見のほうが主流のはずだったのでしょうから。でも助産師の会の幹事の方が私を講演者に選んだということに、希望を感じます。もしもっと聞きたいというところがあればできる限り行きます(某添加物批判の有名人のようにべらぼうな講演料は頂きませんのでご安心を)。お母さん達が安心して赤ちゃんに向き合えるようにサポートすること、子どもたちには明るい未来への希望を語りたいということが目的ですからきっと協力できると思います。