食品安全情報blog過去記事

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マイコトキシンの調査発表

Survey of mycotoxins published
Tuesday 22 November 2011
http://www.food.gov.uk/news/newsarchive/2011/nov/mycosurvey
FSAは食品中のマイコトキシンを調査した結果を発表した。マイコトキシンはある種のカビが作る化学物質である。
検査した検体の多くはEU規制値以下で超過は1検体のみだった。全体としてはこの結果は安心できるもので健康上の懸念とはならない。
この調査では、乳幼児用食品のマイコトキシン、穀物穀物製品のバッカクアルカロイド、リンゴジュースのパツリンを調べた。
http://www.food.gov.uk/multimedia/pdfs/fsis0211.pdf
超過があったのはリンゴジュースのパツリン
乳幼児用食品については100検体について1214の測定を行った。アフラトキシンB1が検出されたのは77検体中1検体で、オーガニックパスタから0.05 microg/lg、EUの乳幼児用食品への規制値は0.1 microg/kg。アフラトキシンM1は19検体を測定して検出されず、オクラトキシンは77検体中13検体から0.05-0.45 microg/kg検出されている。EU規制値は0.5 microg/kg。デオキシニバレノールは77検体中28検体から10-217 microg/kg検出されている。
穀物穀物製品のバッカクアルカロイドについては10012検体から2-169 microg/kg検出されている。
リンゴのパツリンは25検体中2検体から3.8-96.8 microg/kg検出され、規制値は50 microg/kgなので超過。製品はBramley and Galaリンゴジュースブレンドで、商品は自主的に破棄された。
結論として、これらの結果は乳幼児を含めて消費者の懸念とはならない。
現在の知見ではマイコトキシンを全く含まない食品を提供するのは不可能である。FSAはマイコトキシンのような毒素の汚染レベルをヒト健康にとって許容できないリスクとはならないよう確保することを目指している。
(問題にしているのは「リスク」であって、たまたま少数高い値だから危険だと騒ぐのはおかしいということ。これが理解できないなら測定する意味がない。)