食品安全情報blog過去記事

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IOMの報告書は女性の環境要因に関連する乳がんリスク削減法を同定

IOM REPORT IDENTIFIES STEPS THAT MAY REDUCE WOMEN'S RISK FOR BREAST CANCER ASSOCIATED WITH ENVIRONMENTAL FACTORS
Dec. 7, 2011
http://www8.nationalacademies.org/onpinews/newsitem.aspx?RecordID=13263
女性は不必要な医療被曝を避け、可能であれば閉経期のエストロゲン−プロゲスチン複合ホルモン治療を受け、飲酒を制限し、健康体重を維持し、定期的に運動し、タバコは吸わないことで乳がんリスクを減らすことができる。これらは乳がんと関連するという一貫した根拠のある環境リスク因子である。
明確ではないが可能性があるものとしては、一部の労働環境やガソリンの排気ガスやタバコの煙に存在するベンゼン、1,3-ブタジエン、エチレンオキシド暴露がある。
染髪料の個人使用や携帯電話などの非イオン化放射線を避けても乳がんリスクへの影響はないだろう。
農薬やビスフェノールAや化粧品成分やサプリメントなどの多数の化学物質が懸念があるものとして指摘されているが、根拠が不十分または矛盾するため科学的に決定は下されていない。女性は一部の化合物について暴露を減らすことを選択することもできるが、そのような行動にメリットがあるかどうかについては結論できない。化粧品やサプリメントなどに含まれる成分は市販前の試験が限られていている。
結論は出ないが優先順位の高いものとしては深夜の交代勤務による睡眠サイクル障害と、遺伝子を変異させたり遺伝子の発現を変えたりホルモンに影響したりするような化合物がある。
Breast Cancer and the Environment: A Life Course Approach
http://www.nap.edu/catalog.php?record_id=13263
(根拠が確実なものをしっかりやればいい。根拠不明のもの(農薬とか化学物質とか)を一生懸命対策して「安心」して本命をおろそかにするのは逆効果。)