食品安全情報blog過去記事

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消費者向け情報

FDAはリンゴジュースのヒ素調査を拡大
FDA Widens Look at Arsenic in Apple Juice
12/09/2011
http://www.fda.gov/ForConsumers/ConsumerUpdates/ucm283235.htm
水や空気や土壌、そしてその結果としてリンゴジュースを含むある種の食品や飲料にヒ素が含まれることを知って消費者が驚くのも当然だろう。
ヒ素は環境中に天然物質や過去のヒ素含有肥料の使用のようなヒトの活動の結果として存在している。FDAのCFSANの主任科学アドバイザーDonald Zink博士は言う。「ヒ素のような環境汚染物質が食品中に存在するのは避けられない。目標は一生涯に渡って人々が食べるヒ素の量をできるだけ少なくすることである。」これがFDAEPAのゴールである。彼らの仕事は食品や環境を監視し、アメリカの人々を守るために必要な対応をすることである。
ヒ素検査
FDAはリンゴジュースを含むフルーツジュースのヒ素含量を20年以上調べてきた。FDAの食品部門副長官Michael R. Taylorは「我々はこの国で消費されているリンゴジュースの全体的な安全性については自信がある。これまで平均するとヒ素濃度は低いという結果が続いている。」と述べた。実際FDAが2010年と2011年に行った最新の検査ではリンゴジュースのヒ素濃度は平均約3 ppbである。これはEPAの飲料水基準10 ppbより低い。
次のステップ
Taylorは「我々の何年にも渡る検査の結果はリンゴジュースの全体的安全性を支持してはいるが、一部のサンプルにはヒ素濃度が高いものがある。我々はできる限り人々のヒ素暴露量を最少化したい。」と延べ、FDAは関連情報を検討し、リンゴジュースやジュース製品のヒ素をさらに減らすためにガイドラインを作ったり濃度基準を改訂したりするかもしれない。
公衆衛生保護向上のため、FDAはさらに以下の対応をする
・リンゴジュースとジュース製品のヒ素調査強化。まもなくさらなる90件の結果が得られるだろう。
・中国から米国に輸入されるリンゴジュースの検査は継続する。最も新しい検査では中国産の70件中95%は10ppb以下だった。
EPAと共同でリスク評価を見直し、環境や食品中のヒ素濃度全体を下げるためにできることを議論する。
基本的にFDAは最良の科学にもとづき、人々の食べる食品の安全性確保のために努力している。そしてそのためにみなさんができることは食事ガイドラインに従って多様な食品や飲料からなるバランスのとれた食事をすることである。
EPAが入ると厳しくなることが予想されるのだけれどどうなるかな。EVIRAとPNASの情報は当然キャッチされるだろうけどFDAには別にコメへの思い入れなんてないだろうから厳しい規制値を作るかも。農水の皆さんは将来国際舞台においてカドミの時より厳しい戦いになることを覚悟しないといけないんじゃないのかなぁ。エンドポイントががんだと今から研究しても間に合わないような。)